妄想鉄道研究所

成田~羽田短絡線/運賃・料金

1.運賃・ライナー料金

 本サイトでは、短絡線の建設スキームについては深く考えないこととしていますが、運営スキームとしては東京駅を境に成田空港側を京成が、羽田空港側を京急が行うことを想定しています。つまり、東京を境に運賃は打ち切り計算となります。

 さらに、短絡線区間の建設費回収のためには同区間のみで運賃を徴収しなければなりませんので、京成側では押上で、京急側では泉岳寺でも運賃を打ち切り計算します(図1)。短絡線区間の運賃は筆者が勝手かつ適当に設定したものです。

 主な区間の運賃・ライナー料金を表1に、他の交通機関との比較を表2に示します。

成田~羽田短絡線/unchin-ryokin.gif
図1 短絡線と関連線区の運賃

表1 成田空港~羽田空港間短絡線 運賃・ライナー料金

運 賃
羽田空港 品 川 東 京 青 砥 津田沼 八千代台 勝田台 京成佐倉 京成成田 成田空港
京成本線経由
成田空港
北総線経由
ライナー
料金
羽田空港 400 640 1070 1250 1360 1360 1530 1640 1840 2020
品 川 300 330 760 940 1050 1050 1220 1330 1530 1710
東 京 300 430 610 720 720 890 1000 1200 1380
青 砥 500 310 420 420 520 640 890 1080
津田沼 800 700 600 400 180 250 360 470 660
八千代台 800 700 600 400 150 250 360 610
勝田台 800 700 600 400 250 360 560
京成佐倉 800 700 600 400 250 450
京成成田 1000 800 700 500 400 250
成田空港
京成本線経由
1200 1000 900 700 600
成田空港
北総線経由
1500 1300 1200 1000

表2 他の交通機関との比較

成田空港#1→羽田空港#2間 運賃+料金 所要時間
京成+京急(北総・短絡線経由)スカイライナー 3520円 65分
京成+京急(北総・短絡線経由)特急7111J 2020円 95分
京成+京急(京成本線・短絡線経由)モーニングライナー 3040円 92分
京成+京急(京成本線・短絡線経由)特急3111K+7317J 1840円 107分
リムジンバス 3000円 65~85分
東京→成田空港#1間 運賃+料金 所要時間
京成(北総線経由)スカイライナー 2580円 42分
京成(北総線経由)特急7138J 1380円 59分
京成(京成本線経由)イブニングライナー 2100円 71分
京成(京成本線経由)特急3306J 1200円 75分
JR特急成田エクスプレス37号 3140円 54分
JR快速エアポート成田1315F 1280円 88分
リムジンバス 3000円 75~120分
東京→羽田空港#2間 運賃+料金 所要時間
京急スカイライナー12号 940円 22分
京急特急7111J 640円 27分
JR+東京モノレール(浜松町乗換4分、空港快速利用) 620円 29分
リムジンバス 900円 25~45分

2.ライナーについて

(1)スカイライナー

 スカイライナーの成田空港~羽田空港間の所要時間は、成田空港(第1ターミナル)~羽田空港国内線ターミナル間で最短65分、(成田)空港第2ビル~羽田空港国際線ターミナル間で最短59分。両空港間を50分台で結ぶという短絡線の目的は一応果たします。

 途中停車駅は、(成田)空港第2ビル、青砥、東京、品川、羽田空港国際線ターミナルの5駅です。青砥に停車させているのは、ダイヤの項でも述べたように青砥駅付近で列車が詰まって低速運転を強いられるのであれば停めてしまえ、という理由ですが、他にも、京成上野方から成田空港への利用と、京成本線・北総線沿線から羽田空港への利用を想定しています。青砥から羽田空港へはスカイライナーで30分、ライナー料金500円ですからそこそこの利用は望めるのではないかと考えています。

(2)モーニングライナー・イブニングライナー

 モーニングライナーは、朝方に京成本線→東京→羽田空港方向に9本、イブニングライナーは夕方~夜間帯に羽田空港→東京→京成本線方向に16本運転します。7本の差はそのままスカイライナーの西行・東行の本数の差です(西行、つまり成田空港→東京方向が7本多い)。

 この両列車は、東京・羽田空港直通によって列車の性格が現在とは変わり、座席定員制のいわゆる通勤ライナーではなく、全席座席指定制の近鉄特急に近いものになります。着席が保証されないJRのグリーン車より上質のサービスを通勤・帰宅時間帯に提供することで京成本線の沿線価値向上を図ります。

(3)京急ウィング号の運命

 京成側の着席サービス充実の一方で…京急ウィング号は廃止となります。夕方ラッシュ時に羽田空港行のスカイライナーを運転する以上、ウィング号を品川に発着させる線路容量は無いからです。また、2扉転換クロスシート車も消滅です。京急側は、浅草線への直通列車と短絡線への直通列車の双方を高頻度で運転しなければならず、本線系の快速特急・特急をほぼ全数浅草線直通とすると2扉転換クロスシート車を直通させることはできません(東京都が拒否しているそうです)から、用途が無くなってしまうのです。

 つまり、この短絡線の構想は京急側に経営方針の大転換を強いるものとなる、と言えます。

3.運賃収受の問題

(1)京成本線ルートと北総線ルートの峻別

成田~羽田短絡線/narita-airport1.gif
図2 成田空港駅の内部構造

 現在、成田空港へは京成本線と北総線(成田スカイアクセス)の2ルートがあり、それぞれで運賃が異なるため、空港第2ビル駅と成田空港駅では、乗降客がどちらのルートを使って来たのか、あるいはどちらのルートに乗るのかを峻別する必要があります。

 空港第2ビル駅では、長い島式ホームを都心方・成田空港方に(不完全ながら)分割して、発着する列車の停車位置をルートごとに変え、通過する改札を分けることでどちらのルートの運賃を適用するかを判断しています。それと同じことは成田空港駅でも行っているわけですが、こちらは到着列車と出発列車のルートが異なることもあるため、単純にはいきません。

 そこで、成田空港駅では、(例えば)京成本線経由で到着した列車を3番線に到着させて乗客を降ろした後(この乗客は図2の改札口Bを通るため、京成本線経由と特定できる)、5番線に小移動させて北総線経由の列車として発車させる(この列車の乗客は改札口Aのみを通過するため北総ルートと特定できる)、という取り扱いをしています。

 しかし、今回のダイヤ案では、特に夕方以降に1番線でも行きと帰りのルートが違う列車を折り返しさせる必要が生じたため、図2のように、1番線に通じる通路に改札口Cを新設します。本ダイヤ案では18:42着の3302J(羽田空港発京成本線経由特急)が到着後、18:57発の7163J(北総線経由羽田空港行特急)として折り返して以降、1番線は京成本線経由で到着し北総線経由で出発する列車が発着するため、改札口Cでは下車客を京成本線経由と判別し、乗車客は(改札口Aで北総線経由と判別済のため)そのまま通します。

(2)短絡線ルートと浅草線ルートの峻別

 こちらは完全な未解決問題です。図1では短絡線と関連する線区がどのように改札内で繋がっているかも表しているのですが、短絡線は浅草線と見事なまでに一体化されてしまっており、乗客がどちらを通ってきたのかを峻別する方法がありません。

 つまり、短絡線の割り増し運賃は、現在の案では確実には徴収できないのです。

 解決策の案としては「押上以東⇔泉岳寺以南発着の乗車券は問答無用で短絡線経由とする」というのがあるのですが、(例えば)青砥発浅草線経由西馬込行という列車を何本も運転しているのに、京成立石→五反田の乗車券は必ず短絡線経由で発売するというのは、かなり乱暴な話でしょう。押上~泉岳寺間は浅草線経由の方が190円安く、所要時間がかかってもこちらを選択する人はそれなりの割合を占めるはずですから…

 短絡線を完全に改札分離できない以上、ある程度の割り切りが必要だと考えられますが、その割り切り方をどのようにするか、もう少し検討が必要です。


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