妄想鉄道研究所

上越スーパー特急/車両

1.1000系交直流形高速特急用電車

上越スーパー特急/車両/1000-1blue.gif
1000系(JR西日本所属車)

(1)概要

 1000系は昭和56年開業の上越高速線用に開発された車両で、新幹線電車でも在来線特急電車でもない「高速特急電車」という新たなカテゴリーを生んだ最初の車種である。

 車両技術的には、381系と485系と200系を足して3で割ったようなもので、登場時期の悪さから性能的にも運用面でも非常に中途半端な車両となってしまった。そのため、2000系が 登場すると早期退役の方針が示され一挙に置き換えが進んだ。

 国鉄改革後、JR東日本所属車とJR西日本所属車に分かれて配置され、平成17年度末の時点では前者が「ほくえつ」系統用に6両編成が6本のみ残り、後者はすでに高速線運用を外れて在来線特急「雷鳥」に転用されている。

(2)形式番号

 本形式は、東北新幹線用の200系と同時に開発が進められた。このとき、新幹線車両は0,100(当時は予約番号),200…と3桁の形式番号が割り当てられ、さらに高速線車両は1000,2000…と4桁の形式番号が割り当てられることになった(注:もともと0系には形式番号が無く、0系という形式称号は後付で設定されたものである)。その高速線車両の第一番目の形式であるため、1000系と呼ばれるようになった。

 なお、百の位は0、十の位と一の位は0系と同じ新幹線車両の付番ルールで付けられている。

(3)性能仕様

 交流20000Vき電の高速線・在来線と直流1500Vき電の在来線を直通するため、交直流形電車として開発された。当初、設計最高速度は、高速線区間で260km/h、在来線区間で140km/hを目指していた。しかし、在来線サイズの車体に新幹線級のパワーを凝縮して、しかも交直両用車とするというのは当時の技術水準では困難であり、開発途上で妥協を余儀なくされ、実車では高速線区間で200km/h、在来線区間で120km/hに留まった。

(4)車体

 1000系は豪雪区間を走行するという設計の大前提があり、東海道新幹線で散々悩まされた床下機器への着雪に対する防止策が求められた。しかし、東北新幹線用200系と同様のボディマウント構造を採用すると床下スペースが不足することから床下機器を専用のカウルで覆う構造を採用した。車体は、駆動機器のパワー不足を補うためにアルミ合金を採用して軽量化が図られたが、これが大きくコストを圧迫した。

 空調装置は低重心化のために床下搭載とされ、381系で不評であったダクトの処理(室内に張り出して乗客スペースを圧迫する)は改善されたが、空調の効率は悪く、この点でも問題の多い車両であった。

 なお、主電動機冷却風から雪を取り除く「雪切室」は車端部に設けられている。

(5)台車

 電動車はDT-1000型、付随車はTR-1000型ボルスタ付空気ばね台車を履いている。狭軌である上越高速線における直進安定性を高めるため軸距離は2300mmと従来の特急用台車より200mm延長されている。そのかわり、在来線の急曲線通過には不利に働く。

 設計段階では振子台車とすることも検討されたが、高速線区間ではあまり意味が無く、在来線区間では長距離にわたって架線の改修が必要となり現実的でないことから見送られた。

(6)編成構成

 1000系は、電動車-付随車-電動車の3両で1ユニットを構成するという特殊な方式を用いている。このユニットを3組連結して9両編成を組むのが基本であった。現在の「ほくえつ」用編成は1組減少させた6両編成となっている。なお、この3両1ユニット方式は後継車の2000系でも踏襲されている。

(7)客室構成

 1000系は高速線と在来線を直通して長距離かつ長時間走行することが想定されていたので、従来の特急電車よりも快適性を向上させるべく、普通車のシートピッチが1000mmに拡大されている(それまでの一般的な特急車両は910mmであった)。登場時のシートは200系の二人掛席と同一の一段リクライニングシートであったが、平成2年から3年にかけて一部の編成で傾斜角を調節できる仕様のシートに交換された。

 乗降扉は各車片側1箇所で、幅は700mmと狭く、現代のバリアフリーの思想からするとあまり望ましいものではない。

 便所・洗面所は3両ユニットの中央の付随車に集約されている。これは水関係の配管を減らして車両新造コストを下げるためだが、乗客にとっては座席から便所・洗面所まで歩かされる距離が長くなるわけで、サービス面では後退した。残念ながらこの点は2000系でも改善されなかった。

 グリーン車はピッチ1200mmのフルリクライニングシートが2-2構成で並び、定員48名。当初は編成中央の5号車に連結されていたが、普通車客の車内通り抜けが多くて落ち着かないという乗客の意見が多く、昭和59~60年にかけて連結位置が8号車に変更された。

上越スーパー特急/車両/hensei1000.gif
1000系の編成構成(9両編成:現在は特急「雷鳥」で運用)
上越スーパー特急/車両/hensei1000-6.gif
1000系の編成構成(6両編成:「ほくえつ」用)

(8)主回路構成

上越スーパー特急/車両/shukairo1000.gif
1000系の主回路略図(9両編成)

 1000系は交直流電車のため、直流区間では抵抗制御器で主電動機を駆動し、交流区間では主変圧器で降圧後、直流に整流してから抵抗制御器で主電動機を駆動する構成になっている。要するに485系等と同じである。

 ただし、高速走行時の円滑な集電のためにはパンタ数を減少させる必要があり、それまでの特急用車両のように1両に2基搭載するわけにはいかない。そこで1000系では付随車に主変圧器と整流器を搭載し、整流器の二次側を直流母線で相互に接続して各電動車に直流電力を供給するようにしている。直流区間ではパンタが直流母線と直結されるので、離線が発生した場合には他のパンタが補完するために瞬断が発生せず、多数のパンタで集電するのと同じ効果が得られるわけである。また、交流電化区間ではそれぞれのパンタを通過する電流の位相が異なっても(すなわちパンタ間に異相セクションを挟んでも)横流が流れない。

 よって、1000系は直流1500V区間でも在来線・高速線の交流20000V区間でも主回路構成を変えずに走行することができる。ただし、高速線区間ではパンタ同士が直接特高母線で接続されているわけではないので離線時の瞬断を抑制することはできず、パンタを減らすこともできない。そのため高速線区間でも9両編成で3パンタ集電となり、相互の間隔が60mと狭いこともあって、編成後方のパンタに離線アークが多発するという問題を抱えている。

 なお、1000系は将来の広域転配が考えられていたため、全車が50Hz/60Hz両用で建造されている。

(9)デザイン

 1000系は車両性能的には新幹線車両のそれを目指して設計されているが、デザイン的には在来線の特急車両を踏襲している。これは、1000系が発着する駅がことごとく在来線駅で、あまりに未来的な車両では浮き上がってしまう懸念があったからである…と説明されているが、実際には、いわゆるスーパー特急としてふさわしい外観デザインを模索する時間も費用も無かったというのが正しい。

 空力的な検討も全くと言っていいほどなされておらず、設計最高速度が260km/hから200km/hに落とされたのも既定路線だった。これは、当時の国鉄の劣悪な労使関係が影を落としており、新規の技術開発も数々の妨害によって満足に進められない状況下では、既存の技術の延長線上にならざるを得なかったのだ。

 塗装についても、色だけは東北新幹線200系と同じ緑が採用されたものの、従来の国鉄特急車両と同じ塗り分けであり、スピード感にあふれた斬新な最新鋭車両を期待した地元を大いに落胆させた。その後、緑はJR東日本のコーポレートカラーになったためJR東日本車はそのままのデザインが維持されたが、JR西日本車はJR化後まもなく塗装変更されている。

(10)各車種の解説

1021形式

上越スーパー特急/車両/1000-1.gif
1号車 1021 (JR東日本所属車)

 9両・6両編成の1号車に連結される制御電動車。定員56名。

1028形式

上越スーパー特急/車両/1000-2.gif
2号車 1028

 9両・6両編成の2号車に連結される付随車。定員56名。

 屋根上には交流集電および交直切換用の特高機器類が並んでいるが、これでも従来車に比べれば整理されている。集電装置等からの騒音が問題視されていない頃の設計であるためパンタカバーやがいしカバーは設けられていない。パンタグラフはPS-1000型 ひし形パンタグラフを採用。小型ながら在来線区間の高さ変化の激しい架線にも柔軟に追従できるよう設計されているが、直流電化区間における集電容量を確保するべく二舟体方式となっていて舟体質量が大きく、高速域での集電性能には若干難がある。

 床下には主変圧器・整流器と電動発電機(MG)が搭載されている。女性用便所1・男女共用便所1・男子用小便所2・洗面所2箇所を備える。

1025形式

上越スーパー特急/車両/1000-3.gif
3号車 1025

 9両・6両編成の3号車に連結される電動車で、多目的室を備える(6両編成の場合は車掌室になる)。定員64名。

1026形式

上越スーパー特急/車両/1000-4.gif
4号車 1026

 9両編成の4号車に連結される電動車で、1025形式の車掌室にあたる部分が機器室になっているほかは1025形式とほぼ同仕様。定員64名。

1028形式-100番台

上越スーパー特急/車両/1000-5.gif
5号車 1028-100

 9両編成の5号車に連結される付随車。2号車の1028形式に対して100番台に区分されているが、実は全くの同仕様で、車両番号の末尾を編成番号に併せるための措置。定員56名。

1025形式-100番台

上越スーパー特急/車両/1000-6.gif
6号車 1025-100

 9両編成の6号車に連結される電動車。1025形式と同仕様だが、多目的室の代わりに車掌室が設けられている。定員64名。

1026形式-100番台

上越スーパー特急/車両/1000-7.gif
7号車 1026-100

 9両編成の7号車、または6両編成の4号車に連結される電動車。1026形式と同仕様。定員64名。

1018形式

上越スーパー特急/車両/1000-8.gif
8号車 1018

 9両編成の8号車、または6両編成の5号車に連結される付随車。室内はグリーン車仕様で定員48名。女性用便所1、男女共用便所1、男性用小便所2、洗面所2箇所を備える。もともとは9両編成の5号車に連結されていたが、後に8号車に差し替えられた。

1022形式

上越スーパー特急/車両/1000-9.gif
9号車 1022

 9両編成の9号車、または6両編成の6号車に連結される制御電動車。客室と乗降扉の位置関係が異なる以外は1021形式と同仕様。定員56名。


【妄想の解説】

 1000系は…どうです? かなり微妙な車両でしょ? はっきり言ってこれが200km/h出せる車両とは思えないですよね。 筆者もそう思います。が、昭和50年代に200系でない別デザインの新幹線(に準じた)車両をデッチあげることは、筆者の発想力では無理でした。また、当時の国鉄にもできなかったでしょう。そういうわけで、在来線特急車両の焼き直しにしてしまいました。

 基本的な考え方は「381系の交直流化」であり、緑の帯塗装は200系新幹線電車と同時期の車両であることを表したかっただけです。しかし、意外にキマっているような気がするのですが、筆者だけでしょうか?

2.2000系交直流形高速特急用電車

上越スーパー特急/車両/2000-1red.gif
「あさま」用2000系(1000番台)

上越スーパー特急/車両/2000-1green.gif
「とき・いなほ」用2000系(1500番台)

上越スーパー特急/車両/2000-1yellow.gif
「あかぎ・あがつま・たにがわ」用2000系(2000番台)

(1)概要

 2000系は1000系の後継車として平成7年(1995年)に登場した。在来線車両(主に381系・485系)を発展させて中途半端な性能に終わった1000系に対し、2000系は新幹線車両(E2系)をサイズダウンするというプロセスを踏んでおり、運転最高速度は高速線で240km/h、在来線で130km/hに向上した。

 本系列の特徴としては、使用線区の電源事情や高速線区間におけるトンネルの有無、気候条件等から車両の仕様を区分してコストダウンを図っていることが挙げられる。平成17年度末(2006年3月)の時点で、下表のうちA~Cの3タイプが存在する。タイプDは平成19年度(2007年)に導入される予定であり、これで1000系の(高速線からの)淘汰が完了することになる。

番台区分 運用系統 対応電源 車体構造 環境仕様 編成両数 装備品
セミアクサス 車体間ダンパ パンタグラフ
1000番台 あさま AC20kV 50Hz
DC1500V
気密 耐寒耐雪 9両 装備中 装備中 シングルアーム
換装中
1500番台 とき
いなほ
2000番台 あがつま
たにがわ
あかぎ
AC20kV 50Hz
DC1500V
非気密 寒冷地 9両 シングルアーム
換装中
3000番台 はくたか AC20kV 50/60Hz
DC1500V
気密 耐寒耐雪 9両 シングルアーム
4000番台 ほくえつ AC20kV 50/60Hz/
DC1500V
非気密 耐寒耐雪 6両 シングルアーム

(2)導入の経緯

 2000系はボルスタレス台車やVVVFインバータ制御等の新機軸を採用しているため1年間の試験走行期間が取られ、平成7年に試作車1編成がロールアウトして長野総合車両所(当時)に配置された。2000系はもともと「あさま」(すなわち新碓井峠ルート)における1000系の力不足の解消が開発動機であったからである。

 平成8年からタイプAの1000番台量産型13編成が順次投入され、平成9年10月のダイヤ改正で営業運転を開始、平成10年2月の長野オリンピック輸送では初めて成田空港駅に乗り入れた。

 その後、タイプAの1500番台がとき・いなほ系統に、タイプB(いわゆる軽装形)2000番台があがつま・たにがわ・あかぎ系統に投入されて1000系の淘汰を進め、平成14年度からJR西日本所属の「はくたか」用編成としてタイプC(いわゆる重装形)が登場した。平成15年3月のダイヤ改正で上野口に乗り入れる高速線車両が2000系に統一され上越高速線の全体的なスピードアップが達成されている。

 現在はタイプAの編成について、タイプCと同様の装備を施す改造が進められており、平成18年度中に全編成が完了する予定である。

(3)車両配置

 下表を参照。タイプDはまだ登場していないので、現有勢力は540両。タイプCの153両はJR西日本所属、その他はJR東日本の所属である。なお、2000系の台車検査・全般検査は1000系時代からJR東日本車は長野総合車両センターで、JR西日本車は金沢総合車両所で行っている。

所属基地 タイプ 編成両数 編成数 所属両数 備考
前橋車両センター 9両 12本 108両
長野総合車両センター 9両 14本 126両
新潟車両センター 9両 17本 153両
6両 5本 30両 (2007年度予定)
金沢総合車両所 9両 17本 153両

(4)形式番号

 本形式は高速線用車両の4桁の形式番号がそのまま踏襲され、1000系の次ということで2000系と命名された。開発主体はJR東日本だが、同社が開発したことを示す"E"はあえて付けられていない。これは、開発費用の一部をJR西日本が負担しており、名目上、共同開発したことになっているからである。個々の車両の番号は、1000系と同様に新幹線車両の付番規則が準用されている。

(5)車体

 2000系は1000系よりも設計・製造技術が格段に進歩した時代の車両なので、1000系では多くの制約から実現できなかったボディマウント構造が採用され、冬季間の雪による車両トラブルを大きく削減することに成功した。車体素材はアルミ合金製として軽量化を図っている。

 空調装置は1000系同様に床下搭載となり、ダクトの設計が最適化されたため空調の効率も大きく改善されている。

 客室窓は高速車両としてのイメージを重視して小窓が採用されている。

(6)台車

 電動車はDT-2000型、付随車はTR-2000型ボルスタレス空気ばね台車を履いている。軸距離は1000系と同じく2300mmであり、急曲線の通過に難があることは相変わらずである。そのため在来線区間における曲線通過速度は向上されていない。タイプCの台車にはセミアクティブサスペンションが装備されており、現在はタイプAにも追加されている。

(7)編成構成

 1000系同様、電動車-付随車-電動車の3両1ユニットの構成が踏襲された。このユニットを3組連結して9両編成を組んでいる。「ほくえつ」用タイプDは2組連結した6両編成となる。

(8)客室構成

 普通車はフリーストップ・リクライニングシートがピッチ1000mmで配置されている。乗降扉は各車片側1箇所で、幅は1000mmに拡大され、全部の扉が車椅子対応となっている。ただし、編成における機器や設備の配置を最適化するため、乗降扉の位置は1000系とは異なっている。便所・洗面所は3両ユニットの中央の付随車に集約され、1000系の構成が踏襲された。

 グリーン車はピッチ1200mmのフルリクライニングシートが2-1構成で並び、定員は30名となって1000系の48名から大幅に減少した。長距離客のグリーン車への転移を期待しての仕様変更であったのだが、結果としてグリーン券の入手難を招いてしまっている。

上越スーパー特急/車両/hensei2000.gif
2000系の編成図

(9)主回路構成

上越スーパー特急/車両/shukairo2000.gif
2000系の主回路略図

 2000系は、直流区間ではVVVFインバータで主電動機(誘導電動機)を駆動し、交流区間では主変圧器で降圧後、コンバータで直流に整流してからVVVFインバータで主電動機を駆動する構成になっている。主変圧器とコンバータは付随車に、VVVFインバータは電動車に搭載されている。コンバータの二次側は直流母線に接続され、(9両編成の場合)3台のコンバータで6台のインバータに電力を供給する。このあたりは1000系を踏襲している。

 1000系と大きく異なるのは、直流母線だけでなく交流母線をも有していることで、これにより交流電化区間においても2台のパンタグラフで3台の主変圧器に給電可能であり、パンタグラフを1台削減して集電性能を向上させている。なお、高速線区間では(異相デッドセクションが無いため)交流母線の遮断器を投入しているが、在来線(交流)区間では2台の遮断器のうち後方の1台を開放して異相デッドセクションにおけるセクションオーバーを回避している。後方の母線遮断器を開放するのは、離線の少ない前方のパンタグラフに2ユニット分の電流を流すためである。

 パンタグラフは、当初、E2系と同じPS205形が採用されていたが、タイプCから屋根上スペースの節約と空力騒音の低減のため新開発のシングルアームタイプであるPS207形に変更され、タイプA・Bも順次換装が進められている。

(10)保安装置

 高速線区間用に新幹線型ATC、在来線区間用にATS-Pを搭載している。高速線と直通する在来線はすでにATS-Pに統一されているので、ATS-Sは無い。また、JR東日本が高速線に導入を進めているDS-ATC用の車上装置も順次搭載工事が進められている(最近落成した車両は当初から搭載している)。

(11)デザイン

 2000系は高速線区間の運転最高速度を240km/hに向上させることが開発目的の一つになっているので、従来車1000系に対して騒音を抑制することが大きな開発要素となった。そのため1000系では深く追求されなかった空力特性が徹底的に見直されており、先頭形状はより洗練されたものとなり、大きな騒音源となるパンタグラフや特高機器にも改良が加えられた。

 外装面では、車体の下半分を紺とダークグレーで引き締め、窓との間に運転系統を示す色違いの帯を入れたことが特筆される。これは、主に上野駅場面における乗客の誤乗防止を目的としたものである。

(11)各車種の解説

2021形式

上越スーパー特急/車両/2000-1.gif
1号車 2021-3000 (JR西日本所属車「はくたか」用)

 9両・6両編成の1号車で、上野方の制御電動車。定員は1021形式より4名減った52名。

2028形式

上越スーパー特急/車両/2000-2.gif
2号車 2028

 9両・6両編成の2号車に連結される付随車。定員は48名。パンタグラフと特高機器を長野・金沢・新潟方に備えている。特高機器は屋根を一段低くしたところに配置され、その周囲をカバーで覆って空力騒音を防止している。この部分は客室としては天井が低くなり過ぎるので、便所・洗面所スペースに充てられている。

 ドアの位置が1028形式と反対になっているのは、パンタグラフを先頭から極力離し、かつ、2台のパンタグラフの間隔を極力広げるという制約条件を満たすためである。

2025形式

上越スーパー特急/車両/2000-3.gif
3号車 2025

 9両・6両編成の3号車に連結される電動車。定員は60名。2号車側の屋根上には、交流母線用の交流遮断器(VCB)とケーブルヘッドが搭載されている。その下には多目的室がある。

2026形式

上越スーパー特急/車両/2000-4.gif
4号車 2026

 9両編成の4号車に連結される電動車。定員は68名で、1000系・2000系を通じて最大。

2028形式-100番台

上越スーパー特急/車両/2000-5.gif
5号車 2028-3100

 9両編成の5号車に連結される付随車。定員48名。2028形式からパンタグラフと特高機器を除き、代わりに交流母線から自車の変圧器へ電流を分岐させるケーブル分岐装置を設けている。

2026形式-100番台

上越スーパー特急/車両/2000-6.gif
6号車 2026-3100

 9両編成の6号車に連結される電動車。2026形式と完全に同仕様で、定員は68名。

2025形式-100番台

上越スーパー特急/車両/2000-7.gif
7号車 2025-3100

 9両編成の7号車、6両編成の4号車に連結される電動車。2025形式を反対に連結しただけである。8号車側には車掌室を備える。

2018形式

上越スーパー特急/車両/2000-8.gif
8号車 2018

 9両編成の8号車、6両編成の5号車に連結される付随車。2028形式を反対に連結し、客室をグリーン車仕様にした。定員は2-1配列×10列=30名のみ。

2022形式

上越スーパー特急/車両/2000-9.gif
9号車 2022

 9両編成の9号車、6両編成の6号車に連結される制御電動車。2021形式の向きを反対にした車両である。定員52名。


【妄想の解説】こちらは、最近の技術でスーパー特急を実現するとしたらこうなるだろう…という筆者なりの想像を働かせたものです。JR総研がかなり前に構想を発表した狭軌用高速車両NEXT250は先鋭的なデザインであったのに対し、こちらはE3系を意識したかなりおとなしいものです。ただ、筆者はE3系の車体断面や集電装置がいまいち気に食わないので、そのあたりは変更を試みました。

3.電気機関車

(1)EF81形-1000番台

 上越線を経由していた貨物列車は上越高速線を経由することとなったため、交直両用の電気機関車が新たに必要になった。そこで、EF81形を改良した1000番台が1977年から1980年にかけて60両製造され、長岡および高崎の両機関区に配備された。その特徴を列挙すると

  • 上越高速線用ATCを搭載
  • 勾配区間における重連運転(重連総括制御)に対応
  • 前面に貫通扉を設置

 また、主回路機器等も当時の最新技術が投入されており、本来なら新型機関車とされるところであったが、1000系と同じく、当時の国鉄の労使関係を反映して従来機の焼き直しという扱いになり、EF81の派生形とされた。

 後にATS-Pを搭載したことで機器搭載スペースを使い切ってしまい、DS-ATCの搭載が見送られたため、EH500形-1000番台の登場により役目を追われ、EF81形の初期車を置き換えるためにJR貨物の各地の機関区に転属が続いている。

(2)EH500形-1000番台

 上越高速線のATCをDS-ATCに更新することが決定された際、EF81形-1000番台にはDS-ATCの車上装置を搭載しないこととされたため、待望の新型機関車として登場した機種である。津軽海峡線用EH500形の青函ATCの代わりにDS-ATC(旧ATC兼用)が搭載されている。津軽海峡線がDS-ATC化されれば番台区分はほとんど意味を成さなくなるであろう。

 新型機関車が新たに起こされることになったのは、機関車の性能を向上させて高速線の通過に要する時間を短縮して高速線のダイヤに弾力性を持たせたいという希望があったためである。また、デジタル列車無線など、JR東日本が進めている地上側ハードウェアの更新に伴い、車上機器を整理して運転台の設計を見直す必要もあった。

 上越高速線経由の貨物列車はEF81-1000の重連運転が常態化していたため、EH500と同様に2車体永久連結方式による8動軸機となった。

 パンタグラフ間は母線で引き通されており、直流電化区間では2基使用、在来線交流電化区間では車体中央側の1基を使用、高速線区間では2基使用となっている。

 現在、20両まで数を増やしており、高崎機関区に集中配置されている。


最近の更新
アクセス数
累計: 806009
本日: 85
昨日: 2051
一昨日: 3012

Contents